龍山會副會長 本田信一:インタビュー

副會長 本田信一 インタビュー

2014年の七代目就任に伴い刷新された人事で、2015年に副会長に就任した本田信一。

彼に今考えている事、感じている事や龍山會のこれからについてムネノウチ(胸の内)を聞いてみました。

■インタビューした日:2016年7月5日
(大蛇作成の倉庫にて)
■聞き手:マチドリ(当サイトの運営者)

関連:七代目會長 内田充生のインタビュー

副會長としての今の心境

>副會長として今年で2回目の祭だけど、率直に今の心境はどんな感じ?

去年(1年目)は7月になってからの就任だったので、勢いで乗り切った感じがあったけど、今年については当初から携わっているので緊張しています。今まで先輩達がやられてきた準備の内容が深く分かってきて、「大変だな」というのが今の心境ですね。

自分自身の性格が慎重派なので、準備はしっかりと固めたところで進めていきたいし、何をするにしても次の代への引き継ぎを想定して、紙なりデータなりで成果を残していく事を意識しています。

>「緊張」っていう言葉がでたけど?

緊張というと少しニュアンスが違うかもしれませんが。

>何か張りつめている感じ?

そうですね。
以前やっていた山車の進行というポジションの時も緊張はしていましたが、当時は進行に関する部分だけを見ていれば良かったので。でも今は龍山會全体を見ていくポジションなので、常に気を張っている状態です。

>色んなケースを想定しながら、それらに対応できるよう準備していくと、常に気を張った状態になるって感じね。

シミュレーションは常にやっていますね。

>話は戻るけど、去年7月に就任が決まった時の心境は?

4月に打診を受けたんですが、もともとは受けるつもりはなかったんですよね。
準備から大蛇山祭当日までのスケジュールに、自分の仕事や家庭を合わせて考えた時に「自分にできるのかな?」「迷惑をかけてはいけないし…」という感覚が強かったので。でも、同級生が會長だから何とかしたいし、という葛藤でかなり悩みました。

ただ最後は「俺しかおらんやろ」と思って受けましたね。

>仕事もちょっと落ち着いてきたりしてるの?

落ち着いてはないのですが…
でも、大変なのは分かったうえで受けたわけですし、受けた以上はやるしかないですから。

>その辺は運営していくポジションとして辛い部分ではあるよね。通年でプレッシャーが掛かってるしね。

そうですねぇ。
でも、受けた以上はやるしかないですから。

副會長 本田信一 インタビュー
運営上の信念

>今、會長と副會長の役割分担ってあるの?

自分は裏方として内的・外的の両方の調整をしていくべきだと思っています。
事務的な資料作成や各部署間の調整、他の山との交流などがありますが、全てやっています。それは去年からもそうですね。あくまでも表に出るのは會長ですから。

>裏方に徹すると。

自分は表に出るようなタイプじゃないので。

>明確に役割を分担しているというより、會長が進んでる道を自発的に裏方としてサポートしているという感じかな。

そうですね。
自分から意見を言う事はないです。會長から聞かれた時のみ自分の意見を伝えて、参考にしてもらっています。

會長とはプライベートでは友人・同級生という関係ですが、大蛇山の龍山會としては會長、副會長の関係なので、一歩引くよう注意しています。

>副會長として実務的な面では會をリードしていると思うんだけど、その中で大事にしていることとかある?

ん~
好きで集まっている集団なので、(損得を抜きにした)本当の意味での人間性というか、「本当の強さ」や「本当のやさしさ」が見えてくるような集団にしていきたいと思っています。

>會員にそれを教えていきたいと。

教えるというより、感じてもらいたいです。自分はそれを感じてきたんですよね。今までの祭のなかで。表面的なやさしさや友情などではない【人の真ん中】の部分を感じて欲しいんです。

>【人の真ん中】って人間の芯の部分っていうこと?

芯っていうとちょっとニュアンスが違うんですよ。

芯というと人間の内面の部分だけみたいな感じですが、外の部分も含めたもっと大きなくくり、仕事や家庭なども含めた人間の本質って感じです。それを基に仕事だったり、家庭だったり、友人との関係など色んなことへ枝が分かれていく感じです。

その【人の真ん中】が強い人間や、そこに優しさがない人間は、今龍山會に残っていないのかなと。そして今後も残っていかないのかなと。若い會員にはそういうところを感じてもらって、真ん中が強く、優しい、そういう人になってもらいたいと思っています。

>本田君自身は人間性を大事にしていて、會員にもそれを感じ取ってもらいたいと。

そうですね。自分自身、真ん中の部分を教えてもらったのは祭だったので。
簡単に言うと、祭で人としての全部を教えてもらったという事ですね。

もう、小学校の頃から龍山會に出てますからね。

>そうね(笑)
>それが何十年後には會長と副會長になってるんやからね。今の若い人にも夢があるな。

そうですね(笑)

話を戻すと、とにかく【人の真ん中】については、自分(本田)からというより、大蛇山祭全体・龍山會を通して感じとってもらえたら嬉しいですね。そして、それは伝わっているのかなと思っています。

会員に向けたメッセージ

>會員に向けて今までの話以外に何かメッセージはある?

そうですねぇ…
普段の生活のなかで、人に感動を届けることができるのってなかなか無いことだと思うですよね。不特定多数に向けて。でも龍山會の會員ならそれができる環境にある。

なぜ感動を生むかというと、それはみんなが一生懸命がんばってきたことが実を結んだということだから、大いに自分の思うところで精一杯頑張ってもらって、人に感動を届けられる祭を作っていってほしいですね。

>なるほど。やっぱり、一生懸命やるの大事よね。自分ができる範囲でね。

そう思います。

今年(2016年)の祭りに向けたメッセージ

>では、最後に今年の祭りに向けたメッセージをお願いします。

祭当日は會員みんなで一生懸命作り上げたものを表現しますし、それによって必ず感動してもらえると思います。自分も感動しますし。
なので、ぜひ新栄町に足を運んで頂いて、実際に見て頂きたいですね。特に日曜の夜、わ組の踊りから山崩しは見て頂きたいです!

<インタビューを終えて>

祭の準備も大詰めに向かいつつあるなか、会社の先輩から「普段と違う。大丈夫か?」と心配されるほど毎日気を張っている本田君。普段はあまり多くを語らない彼ですが、今回のインタビューを通して、内に秘めているアツイものを垣間見ることができました。

裏方の仕事が多いので若い人は接点が少ないかもしれませんが、彼は常に皆の事を考えてくれていますよ。

【人の真ん中】
抽象的な表現ですが、本田君の言葉に少しでも感じるモノがある人はぜひ意識してみて下さい。そして、いつかこの答えが分かったら、アナタなりの方法で次の世代に伝えあげるといいですね。
今の本田副會長がそうであるように。